こんにちはR36の竹村です。

今回はR36のPIT部門からちょっと特殊な作業を記事にしました。

普段我々がモットーとしているのは、「楽しいキャンピングカー旅の思い出は、安全と快適さあってこそ」ということです。R36のキャンピングカーは、外観や装備の充実はもちろんのこと、目に見えない部分にもこだわった丁寧な整備を心がけています。日頃の多様な整備経験を活かし、キャンピングカーの安全性と快適性をしっかりと支えています。

今回の作業内容は、ポルシェ911 GT3（991-2）のブレーキオーバーホールとピストン交換となります。対象車両は約3万キロ走行し、うち半分ほどがサーキット走行という過酷な条件で使用されていました。

作業概要と症状

オーナー様から「ブレーキの引きずりや違和感があるので、ブレーキフィーリングを改善したい」とご希望いただき、キャリパーのオーバーホール（O/H）作業を実施しました。その結果、サーキット走行による過度な負荷で、ブレーキピストンブーツの破れや劣化、さらにピストンのセラミック部分に亀裂が発生していることが判明しました。

この症状は、ブレーキタッチの悪化やパッドの偏摩耗につながり、またブレーキの戻りにも大きく関係する重要な部分です。実際、分解時にもピストンの動きが重くなっており、影響が出ていたと考えられます。

部品供給と対応方法

国産車の場合、ピストンやブーツのみの交換が一般的ですが、ポルシェ純正部品では全ての補修パーツが供給されず、キャリパーASSY（アッセンブリ）単位での交換となるため、部品代が高額となってしまいます。新車の軽自動車を購入できるほどの金額になるケースも珍しくありません。

そこで今回は、海外メーカー製のセラミックレス、かつ高強度仕様のピストンと、サーキット対応の高耐熱ブーツに交換いたしました（フロント12ピストン、リア8ピストン仕様）。この方法により部品代を抑え耐久性も向上します。

海外からのパーツ取り寄せにつきましては、メールにてお問い合わせください。その際は念のため、ピストンサイズのご連絡をお願いいたします。2025年1月現在、フルセットは44万円です。在庫がある場合は約2〜3週間で納品可能となります（GT3/GT3RS/GT4も対応）。

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